2016/04/18

スプリントの懸念は、ソフトバンクの懸念と同じ構図だけど。

本日の日経ネット記事に
米スプリントに会計上の懸念 2016年1Q決算 
ITジャーナリスト 小池 良次(Ryoji Koike)
2016/4/18 11:53

が記載されていたので記録しておきます。

モフェット氏はスプリントが外部リース会社を採用することで「不幸にも売り上げおよびEBITDA(利払い・税引き・償却前利益)が誇張されている」「リースにより、スプリントは入金報告から端末コストを消し去り、それをバランスシートに記載している。それによりEBITDAは5割も改善している」

発端は4月初めに、通信業界を専門とする調査会社モフェットナザンソンのアナリストであるクレイグ・モフェット氏が分析リポートの中で「スプリントの負債は決算報告書に示されている340億ドル(約3兆7000億円)ではなく、実は509億ドル(約5兆5600億円)だ」

スプリントの会計操作は違法性はないが「負債を見せないようにする操作」と同氏は判断している

スプリントは4月6日に通信ネットワークを30億ドル(約3300億円)でソフトバンクと投資家が設立したリース会社に売却し、リース契約で同設備を利用する契約を発表

これは、日本でソフトバンクがボーダフォンを買っての立て直しやYahoo!BBで
モデム(ADSL)をばらまいた手法と同じですね。

リース会社に資産(モデムやネットワーク)を売り、リースで借りて払う。
その原資は顧客からのクレジット払いやリース払い(月々)ですね。

時間を買う手法とも言えます。

日本でもこの点をついてのソフトバンクの会計批判は投資家からなされることが
過去からそして今でも多いです。

が、日本ではその批判を物ともせずにソフトバンクは利益を確保しリース払いを
行いソフトバンクの柱に成長させました。


この手法がアメリカでも通じるか?。というのが大きな点です。

違法ではない。
では、このまま日本と同様にうまく行くか?。というのはまだ不明です。

ファンドが大きく売りを主体とした売買で利益を出すためにスプリントを
扱ったり
この負債の返済原資(顧客数の伸びとか一人あたりの収益とか)の伸びが
市場の予想よりも悪い場合ーもっとダウンするという指摘の場合
違法性がないけど、大きく会計上グレー(黒に近い)判断された場合

など経営自体の継続に懸念が出る状態になる可能性もあります。
だから
孫氏は、四半期の発表時には日本でもアメリカでも強気の発表を常と
しています。

投資的には懸念が大きい時に投資する力があればいいのですけど(笑
上昇継続を確認してからでも遅くは無いかもしれません。
(いつ、列車に乗るか。どれくらいのお金を持ったまま乗るか。で
大きくリターンも違うのですけど、列車がどこに行くのかはわかりません。)